岩手県二戸市の天台寺(八葉山・天台寺)といえば、最近まで住職だった、寂聴さんで有名なお寺です。
天台寺は聖武天皇の勅願により行基が開創したと伝える天台宗の古刹で、平成2年9月に国指定・重要文化財になりました。その天台寺の境内の森の中に巨大な杉の焼跡があったのです。地元の人々は、姥杉と呼んでいたみたいです。
今は焼跡を復元したものがあるのですが、その大きさに圧倒されました。周囲が15メートルという事は屋久島の縄文杉に匹敵する大きさです。
天台寺の案内板には『かつて、八葉山には直径二メートル前後の杉が役千二百本あったが、この姥杉はその中でも最も太く直径約五メートル、周囲約十五メートルにも及び、俗に八帖敷と言われていた。
姥杉は朽穴が根元にあり空洞になっていて、中は大人が七、八人が入れる畳八帖分はあったことからそう呼ばれていた。残念ながら明治36(一九〇三)年一月三日、火の不始末のため消失してしまったと伝えられている。
現在は焼け跡が残っているだけとなっており、このままでは朽ちてしまうため、史実と測量に基づいて復元した』とあります。
姥杉の焼跡を上から写した写真です。
復元した杉の幹の中からは既に別の杉が生えている。そのサイズは普段私達がみる杉の大きさなのだが、姥杉のサイズと比べると杉の苗のようだ。
屋久島の縄文杉は幹の太さ16メートルのものは、樹齢2500年とも3000年ともいわれているようだ。杉の種類が
同じではないので、一概に言えないがこの姥杉もそうとうな樹齢だったのだろう。ここ岩手県北地方も、縄文遺跡が数多く
出土される地域である。この姥杉もはるか縄文時代に、ここに根を下ろしたのかもしれない。
JR東日本東北新幹線二戸駅より JRバス二戸線「天台寺」下車 参道まで徒歩15分
八戸自動車道浄法寺インターチェンジより出て、右折。500メートルほど行った信号を右折。(天台寺・案内板有り)
天台寺・本堂に向かって右側へ。月山神社入り口のあたりを右に入った所に見えてきます。
スポンサードリンク岩手県・二戸市浄法寺